米、シリア駐留軍8基地を1カ所に集約へ 新特使が方針転換表明

(VOVWORLD) -アメリカはシリアにおける軍事基地を8カ所から1カ所に縮小すると、先月就任したバラック米シリア特使が明らかにしました。

トルコのNTVとの2日のインタビューで、アメリカのシリア政策は過去1世紀にわたり「どれも効果がなかった」として方針転換する考えを示しました。

米軍は約2000人の兵士をシリアに派遣しており、その大半は北東部に集中しています。現地の部隊と連携し、過激派組織「イスラム国」(IS)の復権阻止を図っています。

反政府勢力が昨年12月にアサド前政権を追放して以来、米国をはじめ各国はシャラア暫定大統領の下、シリア新政権に再び関与しています。

駐トルコ米国大使も務めるバラック氏は、駐留基地の縮小はトランプ政権による政策転換の重要なポイントだと指摘しました。治安筋によりますと、東部デリゾール県の基地から軍装備品や車両がすでに移動し、北東部ハサカ県に集約されています。ある関係者はデリゾール県の駐留軍を全て撤退させる計画だといいます。

バラック氏は、クルド人勢力主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)が米国の同盟組織であるとし、新政府に統合することが非常に重要だと述べました。
SDFは対IS作戦で米軍などと連携しました。その先頭に立つのがクルド人民兵組織「人民防衛部隊(YPG)」ですが、トルコ政府はYPGを解散をこのほど決定した武装組織クルド労働者党(PKK)の分派と見なしています。(ロイター)

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